薬を与える

 

 

 

千鶴「せめて薬だけでも……!少し待って下さい。今、水を……」
山崎「いい、水がなくても飲める」
千鶴「では、薬です……」

山崎「ふぅ、う、ぐ……」
薬は衝動を軽くする効力しかない。山崎さんは苦しそうに発作と必死に戦っていた。
山崎「……少し、君の背中を借りてもいいだろうか?」
千鶴「背中、ですか?」
山崎さんは私に背中を預けて座った。確かに、呼吸の乱れは治まっているのを感じ取る事が出来た。
背中から感じる彼の体温が何故か心地よく感じて。
そして……

山崎「村君!雪村君!」
千鶴「あれ?」
そこには羅刹の姿はなく、いつもの黒髪の山崎さんが私の名を呼んでいた。
千鶴「私、どうして……?」
山崎「やはり君は疲れているんじゃないか。急に眠ってしまうとは」
千鶴「眠っ……え!?私、眠っちゃったんですか!?」
山崎「ああ、そうだ」
徐々に思い出す恥ずかしい記憶。私の顔は真っ赤になった。
千鶴「あああの!大変失礼しました!」
山崎「いや、俺こそすまなかった」
千鶴「え?」
山崎「何でもない。そろそろ陣に戻ろう。君は疲れているのだからすぐ寝る事。いいな!」
千鶴「は、はい!」

 

どうでもいいですが、千鶴さん……山崎さんの用事が御手水だったらどうする気だったんだろう(爆)
伝わりにくいと思いますが、斎藤さんと仲良さげに話してる姿を見てるのが辛くて陣を離れたってことです。どこの小学生!天然通り越してもはや危ない人レベルです。聖域。
斎藤さんを使って山崎さんを嫉妬させようと考え書いたエピソードなんですが、やはり斎藤さんのキャラでは限界があった。こんな時に沖田さんや原田さんがいればなぁ・・・一気に着火させられるのに・・・。いやでも斎藤さん頑張ったよ。うん、斎藤さん頑張った。柄じゃない役、お疲れ様です!(笑)
そして斎藤さんにはもう一仕事頑張ってもらいますよ!(何)

 

選択肢に戻る 其の参に進む 薄桜鬼部屋に戻る